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2011年01月 アーカイブ

身体疾患と睡眠 2

明け方のレム睡眠が比較的長いこと、それまでの睡眠で交感神経の緊張が非常に低下しているところに、レム期で急激な心拍の増加が起ることなどによって、冠動脈の血管攣縮(ケイレン)が起るのではないか、と推測されています。


甲状腺機能充進症は、眼球突出、易疲労性、多汗症、心悸充進などがみられ、バセドウ病としてよく知られています。


この病気の時には入眠障害が多くみられ、羽毛 掛け 布団でのノンレム睡眠も、ステージ1~2の浅いものが多く、深睡眠が少なくなっています。


また、夜間短時間の覚醒が多く、睡眠が分断されることもあって、睡眠時間が5~6時間と、平均よりやや短くなります。


しかし、レム睡眠の出現は正常です。


一方、甲状腺機能低下症(これは粘液水腫といわれ、顔などに浮腫に似たような状態がみられる)では、深睡眠(ステージ3~4)がやや減少する程度で、正常者睡眠と著変はありません。


胃潰瘍は、心身症ともいわれ、精神的ストレスによって発病したり、悪化することがよく知られています。


正常人では、睡眠中には胃酸の分泌が減少するのですが、十2指腸潰瘍の場合には、睡眠中に胃酸分泌が増加します。


とくに夢をよくみるレム睡眠で胃酸の分泌が増加し、胃痛のために目が覚めてしまうことがあります。

身体疾患と睡眠 3

潰瘍の食餌制限のために、夜間睡眠中に食べものの夢をみて、胃酸分泌が多くなるのではないか、との説もありますが、レム期の夢の内容と胃酸分泌の関係ははっきりしていません。


気管支喘息も、よく夜間に発作を起す病気です。


病院で当直をしていますと、春や秋の喘息発作の多い時期には、小児の喘息患者が大勢来院して、当直医は一晩中眠れないことがあります。


東洋羽毛工業によると、この喘息発作のために不眠をきたす患者さんが多いそうです。


全睡眠時間が6時間位とやや標準より少なく、深睡眠であるステージ4が減少していますが、その他は正常者の睡眠と変りないようです。


また喘息発作と睡眠段階とは特別な因果関係はありません。


その他に、一般に疹痛、かゆみ、発熱などで眠れなくなることは、だれでも一度ぐらい経験があると思います。


しかし身体的疾患をあまり悲観的に考えすぎてしまって、抑うつ状態となり、そのために不眠になってしまうような場合もあります。


これらのからだの病気による不眠にたいしては、もとの病気をなおすことが第一です。

バセドウ病の不眠

S・Nさん(32歳)男性会社員の例。


多くの身体疾患の際に、その病気がもとで、精神症状が出現することがあります。


脳の疾患を除いた身体疾患で起る精神障害を、症候性精神病とよんでいます。


特に内分泌疾患であるバセドウ病の場合には、精神症状が出やすいといわれています。


S・Nさんは、最近転勤になって、私が健康管理をしている会社の支店に勤めるようになりました。


最近気持が落着かなくて、胸がドキドキして、夜も眠りが浅くて困ると訴えて来院されたのです。


既往歴は3年前にバセドウ病といわれて治療を受けたことがありました。


その後、羽毛 布団でよく眠れ、具合いがよかったことと、転勤などもあったため検査もまったくしていませんでした。


早速診察をしますと、脈が1分間に120もあり、かなり大きな甲状腺腫が認められました。


上半身、特に顔によく汗をかく、という訴えもありました。


甲状腺機能充進のある人は、よく汗をかきます。

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